2016年09月17日付

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民間会社が開発構想を描いている諏訪市のJR上諏訪駅前。老舗デパート「まるみつ百貨店」や商業ビル「スワプラザ」の解体が終わり、更地が広がる▼民間会社と地権者との交渉が一部続くが、開発エリアは大枠で固まった。その中の一角、スワプラザに隣接する衣料品店は土地を提供し、店舗は移転することを決めた。店主の男性は当初、代々商いを続けてきた場所で地元に貢献しようと、土地は手放さない予定だった。方針を変えたのは、「住民にとってよい開発になるためにと考えた」からという▼大正時代に創業し、駅前に移転して80年以上が経過する。店舗移転には葛藤があったと想像される。「今のお客さまを核に若い世代にも来てもらえる店にしたい」。店舗移転を新しい挑戦と捉え、前向きに語ってくれた姿が印象に残る▼スワプラザの商業棟が閉鎖した2年前。ビル解体に伴い、36年間営業した喫茶店が惜しまれつつ閉店した。店の人は、「お客さんの居場所がなくなることは申し訳ない。ここまでやってこられて感謝の一言です」と話していた▼駅前で商業に関わってきた人たちの思いも受けて開発される事業。完成イメージが近く説明される予定だ。ただ、人口減少などを背景に以前のにぎやかさを取り戻すのは容易ではない。まるみつ閉店から5年半。駅前ならではの魅力を打ち出し、住民が納得できる開発になるのか注目される。

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