2021年8月14日付

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本当の別れは会えなくなることではなく、忘れてしまうこと。私たちは、犠牲になられた方々を決して忘れてはいけないのです。私たちは、悲惨な過去を繰り返してはいけないのです―▼「広島原爆の日」の6日に広島市で開かれた平和記念式典。スピーチに立った2人の小学生は、被爆者の思いや願いを聞き、平和の尊さを世界や次世代に伝えることを、広島で生まれ育つ「私たちの使命」とし、平和への誓いとした。この式典に立つ子どもたちの真っすぐできれいな言葉にはいつも心を打たれる▼子どもと一緒に祖父母の家へ行き、墓参りをする。ひいおばあちゃんから戦争の話を聞き、戦地でつらい体験をしたひいおじいちゃんを思い、平和な生活に感謝する。コロナ禍で、昨年からいつものお盆を過ごすことができなくなっている。来年は笑顔で会えるだろうか―。インターネット上ではこんな声も目にした▼終戦から76年。今や戦後生まれが9割近くを占めるそうだ。年月の経過にコロナが加わり、戦争体験者から直接話を聞き、現実感をもって戦争に向き合う機会が減りつつある。8月6日や9日、15日が何の日か、知らない若者も増えているという▼薄れていってしまいそうな戦争の記憶を、どう継承していくか。年月が重なるごとに、課題の大きさも重みも増していく。せめてこの時期だけでも、未来に向け、過去について考える時間を設けたい。

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