2021年8月28日付

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新型コロナの感染拡大が止まらない。感染力がより高いとされるデルタ株への置き換わりで、県内でも急拡大している。病床使用率は一時5割を超え、自宅療養者も増加。県は医療非常事態宣言を出すなど、医療現場で緊迫感が増している▼首都圏や都市部では入院先が見つからない状況が生まれ自宅療養者の病状悪化や死亡など、「医療崩壊」が目に見える形で現れてきた。千葉県では新生児が亡くなる悲しい事案も起きてしまった▼病床の逼迫を受け、各地で酸素センターや酸素ステーションの設置が広がっている。容体が悪化した自宅療養者に酸素を投与し、必要に応じて入院につなげる施設だが、ここの関係者によると、「本当に引き受けてくれる病院がない」という。薬も点滴もなく酸素投与しかできないことに「胸が張り裂けそう」とジレンマも感じながら、「目の前の患者を救う一助になっていると信じるしかない」と心身をすり減らして患者に向き合っている▼症状が最も重い感染者を診る「第3次救急」に指定されている病院では、先の見えない過酷な労働環境に疲れきり、医療従事者の4人に1人が燃え尽き症候群の状態にあるとの調査結果も報じられた▼県内でもこうした状況が生まれる可能性は十分にある。医療現場の悲鳴を受け止め、個々が改めて感染防止への意識を新たにすることで、医療現場の負担を減らし救える命を救いたい。

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