往時に思いはせ例祭 諏訪市の旧御射山神社

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旧御射山神社で行われた例祭。一帯は諏訪明神信仰の祭祀遺跡として県史跡に指定されている

諏訪市郊外の霧ケ峰高原にある旧御射山神社で27日、例祭があった。地権者の上桑原牧野農業協同組合(小松眞知男組合長)の役員ら約20人が参列。悪疫退散を願う居合の奉納もあり、五穀豊穣を祈りながら往時に思いをはせた。

例年50人以上が参列して行っているが、新型コロナウイルス感染症防止のため、昨年に続いて規模を縮小した。神事は前島正宮司が祝詞をあげ、参列者がススキの穂を添えた玉串をささげた。就任後初めて奉仕した前島宮司は「一日も早くコロナが収まり、元の楽しい祭典ができるようになれば」と期待した。

続いて、新陰流兵法師範の三好妙心さん(42)=茅野市北山=がほこらの前で居合を披露。下社大祝の金刺盛久が勅選歌集「玉葉和歌集」に詠んだ「尾花ふく穂屋のめくりのひとむらに しばし里あり秋の御射山」も掲げられ、参列者は往時のにぎわいに思いをはせていた。

小松組合長(72)=諏訪市四賀桑原=は「伝統の例祭を無事に執り行えてほっとしている。大切に引き継いでいきたい。コロナが退散し、来年は盛大な式典に戻ることを祈念しました」と話した。

一帯は、諏訪神社下社の大祝金刺氏の禁猟地で、古来、御狩神事が行われていた。鎌倉時代には幕府の保護を受けて大祭が営まれ、諸国の武将が集い、ススキで作った穂屋に5日間こもり、草で作ったシカの人形を矢で射る「草鹿」や相撲などを繰り広げたという。御射山社は江戸時代初期に下社秋宮近くに移された。

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