薙鎌打ち神事始まる 小谷村の神社に奉納

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北島宮司(右)から杉本宮司(左)へと薙鎌が入った箱が手渡された中谷大宮諏訪神社薙鎌奉献祭

7年目ごとに1度、諏訪大社式年造営御柱大祭(御柱祭)の前年に県境の御神木に神器の薙鎌を打ち込む「式年薙鎌打ち神事」(県指定無形民俗文化財)が29日、北安曇郡小谷村で2日間の日程で始まった。初日は村内の中谷大宮諏訪神社(杉本英彦宮司)で薙鎌奉献祭が行われ、諏訪大社の北島和孝宮司(63)から薙鎌を納めた箱を受け取った杉本宮司(82)が本殿にささげた。

同神事は古くは信濃の国境を示し、諏訪明神の神域が直接及ぶ範囲を示す神事だったとされている。「なぎ」が「凪ぐ」に通じることから「風雨鎮護、諸難を薙ぎはらう」意味も込められている。

奉献祭で薙鎌を受け取った杉本宮司は慎重に本殿へと運び、神前にささげた。祝詞を奏上し、平安を祈った。

本来であれば、薙鎌を約600メートル離れた諏訪大社ゆかりの旧庄屋宅から境内までみこしなどとともに運び、神事を行う。今回は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて神事のみとした。豊年の願いを込めて行う県指定無形民俗文化財で地区の男児による「狂拍子」や世情を表した歌をつくり踊る「奴踊りと奴唄」、「獅子舞」も中止とし、女児による「浦安の舞」は奉納した。

神事後、北島宮司は「こうして薙鎌を無事にお届けすることができて良かった」と話した。杉本宮司は「神聖な気持ちで奉献させていただいた。氏子や諏訪大社の皆さんのおかげ」と感謝した。同神社の柴田友造総代長(62)は「諏訪大社の御柱祭の前年に行われる大切な神事でもあり、後世に引き継いでいく責任の重さを感じた」と語った。

同神事で諏訪大社から持ち込まれた薙鎌は2体あり、残りの1体は30日に同村戸土中股の小倉明神にある御神木に打ち込まれる。

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