焼きみそと辛味大根で 諏訪の名物そば開発へ 

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名物そばの開発に向けて上野大根の生育状況を確認する諏訪商議所資源開発部会

焼きみそと辛味大根で味わう「高遠そば」をヒントに、諏訪ならではの名物そば料理を生み出そうと、製麺業者や飲食店有志、諏訪市、諏訪商工会議所などが開発を進めている。そばは一般的にめんつゆで味わうが、時代をさかのぼると江戸時代前期、めんつゆが普及する前の諏訪地方でも辛味大根で味わっていたと推測できる資料が残っている。市特産のみそと大根で味わう、古くて新しいそばの食べ方の提案を目指している。

名物そばの開発は、信州諏訪みそ天丼を生み出した同商議所資源開発部会(代田あゆみ部会長)が、中心となって取り組んでいる。そばつゆの代わりとなるのは辛味大根の絞り汁。そこに焼いたみそを加えて味を整える。歴史と特産品を組み合わせたストーリー性のあるメニューとしたい考えだ。

江戸時代の諏訪地方では、みそは各家庭でつくられていた。製糸業の隆盛とともに各地から集まる工女の食事に利用するため、諏訪地方はみそづくりが盛んになり、日本酒醸造の技術を応用する動きとも重なって市内には今でもみそ蔵が残り、全国に出荷している。

大根は同市豊田上野地区の名産品で江戸時代に高島藩に献上された由緒がある、信州の伝統野菜「上野大根」を使用する。同地区の協力の下、地区内の畑で2種類の大根を種から育てている。

7月下旬には、関係者が畑の一角に上野大根の種をまいた。約30メートルの畝を3列作り、1畝に2列ずつ約20センチ間隔で穴を空けて種まきした。1日には別の畝に種をまき、7月に作業した畝で育つ大根の様子を確認しながら雑草を取り除いた。間引き用の大根を味見し、上野大根の辛みの強さを実感していた。

2種類のうち1種類は、地元の生産者やJA信州諏訪、信州大学、行政などが一体となって「種子づくり」に取り組み、2000年に品種登録された「諏訪湖姫」。名物「上野大根のたくあん漬け」の原料としても知られる。

作業に参加した関係者たちは大根を生で試食し、「この辛みがみそやそばとよく合うんだよな」などと名物そばの開発に手ごたえを感じた様子だった。代田部会長(44)=同市中洲=は「辛味大根とみそで味わうそばは、この辛みが味の決め手。この取り組みに可能性を感じてくれる皆さんと一緒に名物そばの開発を進めたい」と話した。同部会員は現在5人。参画者を募集している。問い合わせは同商議所(電話0266・52・2155)へ。

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