時代に即した学校登山に 伊那市が検討会設置へ

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伊那市教育委員会は7日の市議会9月定例会一般質問で、市内中学校の学校登山の在り方を考える検討会を設置する方針を明らかにした。信州の伝統である学校登山の存続に向けて白鳥孝市長が6月の市総合教育会議で検討するよう求めたことを受けて決めた。来年度に向けて検討を進める見通しだ。飯島尚幸氏の質問に答えた。

県内中学校の学校登山については、年々減少傾向にあり、生徒の安全面への不安や登山経験のない教員が増えていることが一因とされる。昨年来の新型コロナウイルスの感染拡大も追い打ちをかける形になっている。

白鳥市長は「120年前にさかのぼる」という学校登山の歴史や意義について改めて説明。自らの経験も踏まえ、「苦しい経験は後々の人生に生きてくる。ぜひ続けていきたい」と強調した。

その上で、例年は雨が多い時期に行っている学校登山を天候が安定している秋の時期に変えたり、必ずしも頂上を目指すのではなく、生徒たちの体力に合わせた選択肢を増やしたりすることを提案。安全面についても、ガイドを1校に1人ではなく、生徒数に応じて配置したり、看護師を同行させたりすることも検討課題に挙げた。

市教委によると、市内6中学校のうち、4校が中央アルプス、2校が南アルプスに登っている。笠原千俊教育長は「各学校の代表の先生に集まってもらい、課題を出し合いながら解決の方向を共に考えたり、必要な場合には県山岳総合センターの職員など専門家の意見を聞いたりして、時代に即した新しい登山像を考えていきたい」と説明。「検討会を設けるなどして検討を進めたい」とした。

白鳥市長は山岳関係者らでつくる「信州の学校登山をすすめる会」の会長代行を務める。同会は「全国でただ一県、120年余の伝統と、ほぼ全中学校での実施を誇ってきた学校登山が存続の瀬戸際にある」として、県内の教育関係者に学校登山への理解と協力を求めている。

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