岩波其残「名旧真写」の写生画 翁さんが復刻

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翁悦治さんが自費出版した「岩波其残『名旧真写』の世界~其残と雨篁女の道行き絵巻」と別冊

伊那市出身で神奈川県平塚市在住の翁悦治さん(78)が、「岩波其残『名旧真写』の世界~其残(きざん)と雨篁女(うこうじょ)の道行き絵巻」を自費出版した。諏訪市出身の俳人で俳画、楽焼、篆刻(てんこく)など幅広い分野で活躍した岩波其残(1815~94年)の画帳「名旧真写」前巻・後巻の写生画を復刻。其残研究の一助となることを願い、巻中の書き込みを読み取って記載し自身で調べた事柄を参考として添えた。

「名旧真写」は其残と妻の雨篁女が10年余にわたって全国各地を旅した記録で、残された名所旧跡の写生画は、俳人小平雪人(1872~1958)が新聞連載「其残翁伝」で驚異に値すると評した。その迫力に圧倒されたという翁さんは、原本を所蔵する山田哲也さん=諏訪市=の協力を得て、復刻に取り組んだ。B5判、163ページ。別冊として「小平雪人『其残翁伝』令和リニューアル版」(B5判、67ページ)を同時出版した。

画日記ともいわれる「名旧真写」には説明文の書き込みや碑文の書き写し、故事来歴などが記されており、翁さんは「博学の片りんが随所にうかがわれ、其残の人柄もしのばれる。其残は門人や知己の人への旅の土産話の際の教材として用いていたのかもしれない」と推測している。

「岩波其残『名旧真写』の世界~其残と雨篁女の道行き絵巻」は税込み5500円、別冊「小平雪人『其残翁伝』令和リニューアル版」は同1400円。ともに伊那市荒井の「BOOKS&Cafeニシザワいなっせ店」で取り扱っている。

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