土石流被災地高部で雨 二次災害、不安と警戒

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雨が降る中、二次災害を食い止めようと大型土のうを下馬沢川に架かる下馬橋上に移動させる業者=8日午後3時2分

土石流災害が発生した茅野市高部周辺では8日、昼ごろから断続的に雨が降った。土砂が流入した下馬沢川の上流には土砂が相当量残っているとみられ、住民らは二次災害に不安を募らせた。市は降雨に関する基準を引き下げて避難開始を呼び掛けることを決めるなど、土砂災害に警戒を強めた。泥の除去などを続ける災害ボランティアセンターは安全を考慮して午後1時半に同日の活動を中止するなど、雨は復旧作業にも影響を与えた。

「早めに避難して」。藤森芳久高部区長(70)は雨予報を受けて同日午前、下馬沢川上流の住宅を訪問して注意喚起した。「まだ護岸が直っていないので、二次災害が出ないよう早めに逃げてほしい」と力を込めた。

同区は午後3時ごろに区内放送で住民に早期避難を促した。呼び掛けに応じた女性(77)は一人暮らし。「(5日夜に)道路に水が流れている様子が目に焼き付いている。とても1人じゃいられない」と不安そう。区は夕方にも再度区内放送を流して避難を呼び掛けた。

多くの石を含む土砂が堆積する下馬沢川上流部=8日午前11時26分

矢島英雄さん(71)宅では近隣住民や親戚、ボランティアらが集まり、自宅周囲に流れ込んだ土砂の撤去作業をした。「雨はトラウマ。まだ護岸が復旧していないので同じことが起きないよう祈るしかない」と語った。

災害ボランティアはこの日、計105人が高部区内14軒に分かれて作業した。諏訪圏青年会議所メンバーと一緒に参加した会社員の伊藤恵理佳さんと稲邑裕樹さんは午前から作業に参加。午後から雨が降り始め、「水を含んで土が重くなる」と話した。

市によると、災害時などに職員が活動態勢に入る降雨の基準は時間雨量30ミリ、10分雨量8ミリに達した場合など。だが、高部周辺では再び土砂災害が起きる危険性があるとして、区内にある火葬場「静香苑」の観測所で 1、10分間雨量3ミリ以上が30分以上継続した場合(1時間換算18ミリ以上)と、 2、10分間雨量が5ミリを超えた場合-に避難開始を呼び掛けることにした。市災害対策本部から区長に連絡し、区内放送や消防のサイレンで知らせる予定。

市は高部と安国寺の459世帯1084人に出している避難指示を継続している。避難所として開設している中央公民館には8日午後7時現在、3世帯4人が避難。市によると、親戚や友人宅、宿泊施設などに避難している人もいるという。

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