高部土石流 下馬沢川支流の流出土砂が集落に

LINEで送る
Pocket

茅野市高部の下馬沢川で5日夜に発生した土石流で、3本の沢から成る本流と、沢の合流点から下流約300メートルで本流に流れ込む支流から土砂が流出し、このうち主に支流からの土砂が高部の集落に被害を及ぼしたことが、8日までに県諏訪地域振興局などへの取材で分かった。県諏訪建設事務所によると、流出した土砂はほとんどが、渓流の岸の部分「渓岸」が削られたもので、森林部が大規模に崩壊した場所はないという。

同日までに土石流の発生場所を上空から空撮し、状況を確認した。

同局によると、上流部の本流では、3本の沢の合流点下にある「谷止工」と呼ばれる治山目的のダムと、川底の土砂が削られるのを防ぐ「床固工」が流れ出た土砂をおおむね抑えた。一方、支流から流出した土砂は砂防ダムを乗り越えて集落にまで至った。

建設事務所によると、県が設置する「杖突峠」の観測地点で一時、非常に激しい雨が降ったことで「渓岸」の地面が削られるようにして流下した。比較的大きな岩も流れ出ており、傾斜が緩やかになった集落近くで岩や樹木が止まり、川筋を埋めて流下しにくくなってあふれ出た。橋の下で止まった岩や樹木もあり、複数の要因が重なって道路や住宅に向かう水の流れができたとしている。

流出した土砂によって川筋が埋まり、その上を流れる水が道路や住宅などに流れ込む。上流部の山に目立った崩壊地はない=6日(地元の許可を得て下流から上流に向かいドローンで撮影)

同課によると、土砂流出が発生したとみられる沢の周辺は多くが区有林で比較的手入れされた森林が多いといい、「日ごろの森林整備が山の大規模崩壊を抑えた側面もあるのでは」とした。杖突峠の尾根から伊那市側に広がる大規模太陽光発電施設の影響を心配する声が一部にあるが、建設事務所は「太陽光発電施設は尾根の反対側にあり、直接的な原因ではないと考える」とした。

同事務所は引き続き土砂の撤去を進める。9日には国土交通省の専門家が現地調査を実施するため、調査結果を踏まえて今後の対応策を検討する。

おすすめ情報

PAGE TOP