伊那で熊の目撃増加 人身被害も発生、警戒を

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NPO法人信州ツキノワグマ研究会が製作した「信州版ツキノワグマハンドブック」

伊那市内で熊の目撃が増えている。市耕地林務課のまとめだと、目撃件数は2020年度に57件と急増。21年度も9月10日現在で32件に達している。昨年に続き、今年も熊による人身被害が発生しており、警戒を強めている。

人里への熊の出没は山の木の実の豊凶が影響し、不作や凶作の年には餌を求めて人里まで下りてくるとされる。市では山の状況に加え、「個体数が増加し、山中での縄張り争いで追い出された個体が人里に下りてきている」とし、注意を呼び掛けている。

今年は6月中旬ごろから目撃が相次いだ。市に寄せられた目撃情報は6月が10件(前年同月比9件増)、7月が16件(同13件増)に上った。目撃情報の多くは同一の個体とみられる子熊で、「親離れしたばかりで生息域が分かっていないために人里に出てきてしまったのではないか」としている。

同市は被害防止のために▽山際への防護柵設置▽農家への電気柵設置の補助▽猟友会と協力しての捕獲・学習放獣▽異常な行動範囲を見せる個体の駆除-などを実施。安心安全メールや有線放送などを使った目撃情報の発信や注意看板の設置、目撃があった場所でのパトロールを強化している。

子どもたちが被害に遭わないように、市ではNPO法人信州ツキノワグマ研究会(松本市)が製作した「信州版ツキノワグマハンドブック」を市内の全小中学生に配布。熊の生態に理解を深め、遭遇した時の対策などを学んでもらう。ハンドブックは同研究会で配布している。希望者は同研究会(電子メールkumaken_shinshu@yahoo.co.jp)へ。

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