貝殻で作る米国伝統工芸 飯室さんが作品展

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ハーモ美術館でセーラーズバレンタイン展を開催している飯室さん

下諏訪町のハーモ美術館で、貝殻で作る米国の伝統美術工芸「セーラーズバレンタイン」の作品展が開かれている。日本セーラーズバレンタイン協会長を務める飯室初重さん=山梨県北杜市=の作品で、日本の伝統美も取り入れながら、世界中から集めた珍しい貝殻を緻密に配置した美しい作品32点を展示している。10月24日まで。

セーラーズバレンタインはアメリカ東海岸発祥の米独自の貝殻アート。長い間、家に帰れない船乗りたちが、遠く離れて暮らす恋人や家族を思い、航海の無事と再会への祈りを込めて作った贈り物が原点だという。

天然の貝やアワビ、ウニなど海の生き物のみを素材にし、羅針盤がルーツとする八角形の額の中に、素材を一つ一つ丁寧に配置して専用の接着剤で貼り付けていく作品。日本ではまだ愛好者は少ないという。

飯室さんは米ボストンに滞在していた4年間にセーラーズバレンタインと出合い、技術を習得。帰国後、日本での普及を目指して北杜市にアトリエを開設。2011年に協会を設立し、現在は地元と東京で教室も主宰している。

作家としては、日本の伝統美と結び付けた独自スタイル「ジャパニーズセーラーズバレンタイン」を確立。12年に本場アメリカでもっとも歴史のあるフロリダ大会で日本人初のブルーリボン賞(1位)を受賞するなど、さまざまな大会で入賞を重ねている。

会場には直径7センチから1メートルまで大小さまざまな作品を展示。着物柄や寄せ木細工の日本らしい模様を取り入れた作品、より立体感を高めた作品、中に鏡やランプを仕込んだ作品もあり、来場者を魅了している。

飯室さんは「八角形と海の素材という基本を押さえておけばオリジナルの作品が作れるアート。達成感も得られる」とし、「作品を通して環境問題にも目を向けてほしい」と話している。

作品展は観覧無料。売店では制作キットも販売。開館時間は午前9時~午後5時。問い合わせは同館(電話0266・28・3636)へ。

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