2021年9月16日付

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元号が平成になって間もなく凝った氏名が多くなり、判読に苦しみ始めた。新聞制作で子どもの名簿を記事化していると、読めない名前ばかりで軽くいら立つ。じかに子どもと接する保育士さんや先生は、名簿に読み仮名があったとしても、全員の名を覚えるのは大変だろう▼わが子を授かった時、字画が「運命を左右する」と主張する母に触発され、完璧と思われる字画の名前を考えた。だが、その名前は画数が多すぎて「書くのに苦労する」という想像や「他人が読めない。覚えてもらえない」と気付き、最終的にはあっさりした名前に変えた。命名された当人たちは天下泰平で幸せそうに暮らしている▼ひと頃よりは落ち着いたらしいが「姫星」や「光宙」など、いわゆる「キラキラネーム」も依然としてある。そうした名前は親が子の幸せを願う気持ちの延長上にあるのだろうが「ありきたりを避けたい」と思うがあまり突飛になるのも考え物だ。親は子の名前を決める際、後々の子どもの不快や不便を考え、自己満足だけでない配慮を心掛けたい▼法務省は、現在義務のない氏名の読み仮名を戸籍に記載する法改正を検討する。行政手続きの効率化に向けたデジタル化推進が狙い。きょう法相が法制審議会に法令の改正を諮問する。キラキラネームや差別的表現の読み仮名の扱いも議論の対象だ▼国でさえ、難解な氏名に手こずっているのが分かる。

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