2021年9月17日付

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大手コンビニエンスストアのローソンが、ふた付きの容器を持参しておでんを注文した客の購入金額を割り引く「おでん鍋割セール」を始めた。東京、埼玉、千葉の約30店舗でスタートし、10月から全国の店舗に拡大するという▼おでん容器に使われるプラスチックを削減するのが目的で、調理済みのおでんを5個購入ごとに39円引きにするそうだ。お得感があって地球環境にも貢献できる企画だが、我が家の鍋や容器を見ず知らずの店員に見られるのは、少し恥ずかしい▼コンビニに生活感が漂い始めたのはいつからだろう。地元の野菜を扱ったり、近所に商品を届けたり。数日前にはイートインスペースにお年寄りが集まり、店員と談笑している光景を見た。昭和から平成にかけて全国に拡大し、昔ながらの個人商店を駆逐したコンビニが、今は地域に欠かせない存在となり顔の見える商売をしている▼店主の顔が思い浮かぶ個人商店を指折り数えてみる。飲食店や菓子店、みそや豆腐、肉や魚、野菜や漬物などの食料品店、酒蔵や酒販店、衣料品店、電器店、書店、メガネ・時計店、自動車や自転車店、ガソリンスタンド…。家業としての信頼と実績、技術とネットワークは健在だ▼高齢化で地域に根差す個人商店が再評価される一方、コロナ禍の長期化で消費低迷が続く。目の前の利便性や価格だけでなく「誰から買うか」を今こそ大切にしたい。

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