2021年9月19日付

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9月5日の中南信は強い雨が降る予報ではなかったと記憶している。それが茅野市や諏訪市、伊那市などで大雨となり、茅野市高部では土石流災害が発生した。住宅や道路など集落に大量の土砂が流入したのを見て言葉を失った。ピンポイントで降る雨の脅威を痛感した▼高部を含む宮川地区での建物被害は安国寺、西茅野、ひばりケ丘を合わせて計101棟に上っている。この仕事を始めて長いが、これほどの土砂災害を経験するのは初めて。取材内容を決めて現場に入ることもあれば、その場で決めることもある。土砂を撤去する重機が往来する中で何を取材すべきか悩んだ▼大きな石を含む土砂が住宅内や敷地に流れ込んだ。被災した住民は泥や家財などの片付けに追われている。蓄積した疲れもあるだろう。高齢の女性は「歩きっ放しで腰が痛い」と話していた▼住宅が損壊して避難生活を送る人にとって避難が長期化すると精神的負担も大きくなる。「雨がトラウマになっている」との声も聞いた。心のケアの対策が大事になる▼被災した住民は片付けなどで大変な時に取材に応じていただいた。災害ボランティアからも話を聞かせてもらった。取材の車を止めさせてもらった飲食店の店主からは「頑張ってください」と逆に励まされた。台風など雨に警戒が必要な季節。被災地の現状を知ってもらうために何をどう伝えたらよいか考え続けたい。

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