八ケ岳中央農業実践大学校 全寮制廃止へ

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今年度で廃止される八ケ岳中央農業実践大学校の暁天寮

八ケ岳中央農業実践大学校(原村)は2022年度から「全寮制」を廃止し、「通学制」に移行する。寮舎の老朽化や学生の生活環境の向上が狙い。大学周辺にペンションが多くあることから、自宅から通えない学生にはペンションを確保する。同大学では「美しいムラの中で生活しつつ、農業を学ぶという新たな大学を目指したい」としている。

同大学校は1938年の開校以来、「全寮制」での共同生活を通し、自律の精神と協調性を養い、自立できる力を身に付けることを教育方針の一つとしている。同校には男子寮の「暁天(ぎょうてん)寮」と女子寮の「林檎(りんご)寮」があり、現在は男子23人、女子7人、女性職員1人が寮生活を送っている。

しかし、暁天寮は1973年の建設で老朽化が激しく、雨漏りもあるという。約10畳の部屋に2人が居住しており、プライバシーの確保などが課題になっている。風呂、トイレは共同で、食堂で一緒に食事を取るため、現代の若者には受け入れがたい部分もある。

ただ、農業系ということで早朝の実習もあり、カリキュラムの変更も余儀なくされる。大杉立校長は「寮舎の改修には多額の費用が掛かる。また、全寮制で農業を学ぶということが、閉鎖的で昨今の学生生活と合わない状況もある。早朝の実習は職員が行い、希望する学生がそれを補助するなど、新しい方法を考えている」としている。

同校周辺には「原村ペンションビレッジ」があり、多くのスタイリッシュな宿泊施設が林立する。複数のペンション経営者と協議を進めており、大杉校長は「寮制にも利点があり廃止は残念だが、学生にはきれいなペンションで生活し、スマート農業技術など先進的な教育を学んでほしい」と話している。

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