茅野市出身の日向さん 宇宙食題材の漫画話題

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特別な思いを寄せる自身の作品「宇宙めし」を見つめる漫画家の日向さん

茅野市出身の漫画家、日向なつお(本名・柳澤智子)さん(45)=塩尻市=が手掛ける「宇宙めし」が、宇宙航空研究開発機構(JAXA)協力の異色のグルメ漫画として注目されている。青年コミック誌「月刊!スピリッツ」(小学館刊)で連載され、単行本はこれまでに5巻発売。うなぎのかば焼きを宇宙日本食として宇宙に届けようと開発に情熱を注ぐ観光荘(岡谷市川岸東)をモデルにしたうなぎ料理店も登場する。

日向さんは岡谷東高校を卒業後、都内の専門学校のコミック科で学び、20歳でデビュー。読み切り漫画を中心に描き、デビューから13年目に手掛けた連載「ありをりはべり」が読者から評価され、自身初となる単行本発刊につながった。

「宇宙めし」のコミック誌での連載は2018年11月にスタートした。低身長のため宇宙飛行士になる夢を絶たれた主人公・久世晴可が一度は諦めた宇宙への夢を思い出し、JAXAに就職。宇宙食開発グループに配属され、企業と協力して宇宙日本食作りに挑む。登場するJAXAや大手企業はすべて実名だ。

連載前のコンペでは、飽和状態のテーマである食を宇宙というユニークな切り口で描く構想が評価された。当初、敷居が高いと感じていたJAXAへの取材だったが、「とても協力的でこれならいけそう」と自信につながった。以前は編集者の指摘をほぼ全面的に受け入れることが多かったが、宇宙めしでは、時に担当の編集者とぶつかることもあった。「作品に対するお互いの気持ちを伝え合いながら描いた作品はというのは宇宙めしが初めて」という。

作品で登場する亀田製菓の「柿の種」やローソンの「からあげクン」などは実際に宇宙日本食の認証を受けており、物語は実話を基にした。

単行本5巻では、宇宙飛行士が「宇宙でうなぎが食べたい」と語るワンシーンがある。続く来年1月発売予定の6巻では観光荘をモデルにした店が登場する。「宇宙プロジェクトは決して大企業だけのものではない」。そんな思いが伝わる展開だ。日向さんは「(観光荘社長の)宮澤健さんのやる気に満ちた姿がとても印象的だった」と振り返った。

コミック誌ではすでに描かれた観光荘(作中では別の店名)の挑戦。宮澤社長は「情熱を持って取り組んでいる私たちのチャレンジを描いていただき、光栄。漫画で描かれるのは初めての経験でうれしい」と喜び、単行本の発売を心待ちにしていた。

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