2021年10月5日付

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風向きが変わっただけなのかもしれないが、職場の北の方角にある飲食店から食欲をそそるおいしそうな匂いが流れてくるようになった。昼前にはラーメン店から、仕事を終えて帰る頃には焼き肉店から…。恐る恐る、そして少しずつだが、街が動き出そうとしている▼新型コロナ対策で19都道府県に発令されていた緊急事態宣言と8県に適用されていたまん延防止等重点措置が解除されて迎えた最初の週末は、確かに人の動きが違っていた。天候に恵まれたこともあるが、行楽地の様子を伝えるニュース映像を見れば、人出の多さが分かった▼そして、事業者の喜びや期待、一方で抱く感染再拡大への心配など複雑な心境も伝わってきた。第6波は必ず来るともいわれている。今は気を緩めることなく、一人ひとりが基本的な感染対策を続けながら、ゆっくり元に戻していかざるをえない▼街頭インタビューで、飲食店の店主が「日本の政治はスピード感がない」と嘆いていた。やると言ったことは早くやってもらわないと、店が持たない―という趣旨だったように思う。飲食店に限った話ではない。観光に関わる宿泊業や運輸業も同様だろう▼新型コロナ対策は発足したばかりの新内閣の最優先課題。第6波への備えはもちろん、大きな打撃を受けている個人や事業者への支援にはスピードが問われる。間に合わなかった、ということにならないように願う。

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