2021年10月8日付

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和歌山市で水道水を送る水道管が通る橋が崩落し、大規模な断水が続いている。破損の原因は水道施設の老朽化。耐用年数間近の施設が何らかのきっかけで崩落した。これにより市内の4割近くにあたるおよそ6万戸が断水し、水のない不便な生活を強いられている▼厚労省の統計で、水道管路総延長に占める耐用年数を超えた管路割合を示す経年化率は年々上昇する一方、敷設替えした管路更新率は年々減少。2015年の数字から推計すると全国の全管路の更新を終えるには130年かかるという▼日本の有収水量は2000年をピークに減少に転じ、100年後にはピーク時より7割減少すると推計されるという。水道事業は基本的に水道料金で運営されているのだが、人口減少により給水量は減り、収益も減少することで水道事業の経営状況は悪化することになる▼これにより水道施設の更新に必要な投資もできなくなり老朽化はさらに進行し、過度なコスト削減に伴う水道職員の削減で施設維持管理が困難となり、サービスの低下も招く。まさに悪循環だ▼地球上の水はおよそ14億立方キロで、このうち真水はわずか2.5%。さらに真水のほとんどが南極や北極の雪や氷で、人の生活で使える水は全体の0.01%に過ぎない。われわれは安心安全な水が安価でいつでも使える状況に感謝しつつも、水道事業について考えなくてはならない時期に来ている。

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