引きこもりは社会の課題 アウトリーチ講座

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引きこもりは本人だけの問題ではない-と社会全体の課題として認識する必要性を訴える有賀さん

引きこもりなどの生きづらさを抱え、社会的孤立に苦しむ人たちへの支援を目的に、上伊那南部4市町村を会場に開く連続公開講座「訪問相談(アウトリーチ)に関する講座」が17日、宮田村民会館で開講した。当事者や家族、一般など50人が受講。講師で臨床心理士の有賀和枝さん(68)=駒ケ根市=は「引きこもりは、その本人だけの問題ではない」と社会全体の課題として捉える必要を訴えた。

今年度から訪問相談に取り組む一般社団法人ソーシャルファームなかがわ(中川村)と有賀さんが所長を務める「夢倶楽部しらかば信州カウンセリングセンター」(同市)が連携し初めて開講。来年1月にかけ、伊南地域4市町村それぞれに順次開く。

初回の宮田村会場では「いま、ふたたびアウトリーチ―引きこもり支援として25年前から行っていたこと Aさんとの50回」と題して講演。1994年から行う訪問相談を始めたきっかけや相談相手との関係、取り組みを通じての思いなどを語った。

有賀さんは、県内で最も小中学生の不登校が多かった駒ケ根市が94年、家庭訪問相談員を設置したのに伴い、いじめや成績不振をきっかけに不登校になった「Aさん」宅の訪問を開始。50回におよぶ対面で、Aさんが自ら引きこもりの終結を宣言するに至った経過をたどった。

その上で「人を受け入れるきっかけは、『向き合う』ではなく同じ方向を見ること」とし「本人の変化発展は、社会の変化発展につながる。支援者も社会も学んで変わっていくことが大切」と皆が共に考える必要を訴えた。

同公開講演会は次回、11月28日に駒ケ根市、12月12日に飯島町、来年1月23日に中川村で開く。

問い合わせはソーシャルファームなかがわ玉木信博事務局長(電話090・2907・9942)へ。

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