高遠藩由来の甲冑みつかる 湯澤家の資料から

LINEで送る
Pocket

湯澤家に寄託された品物の中から発見された高遠藩由来の甲冑

宮田村教育委員会は21日、今年4月に同村南割の湯澤家から寄託のあった歴史的資料類の中に、高遠藩由来の「甲冑(かっちゅう)」が含まれていたと発表した。明治時代初頭に高遠藩最後の藩主・内藤頼直が湯澤家に与えたとされる。金箔(きんぱく)の装飾も残存し、完全な形で保存されている。村教委は11月に開く「第1回宮田本陣歴史まつりと本陣市」で初公開するとともに講座を開き、湯澤家と高遠藩とのつながりを示す貴重な歴史的資料として広く発信する。

資料類を寄託したのは所有者の湯澤清さん(長野市在住)と弘さん(兵庫県在住)の兄弟。資料は絵画や掛け軸、額、焼き物、書画など計82点。この中に甲冑も含まれていた。

村教委の小池勝典学芸員によると、湯澤家は江戸時代に売薬業で栄え、高遠藩の入り用の金を立て替える在方仕送役(ざいかたしおくりやく)を務めるなど、村内でも指折りの有力商家の一つ。頼直が華族の身分を受け高遠藩主としての役割を終えるのに伴い、1871(明治4)年に旧高遠藩内の神社113カ所と有力個人7人に甲冑類が奉納・寄贈された。宮田村では代田家とともに、湯澤家にも贈られたという。

甲冑は、かぶとの先端からすね当てまでの全体が約1.3メートル。頭にかぶるかぶとは長さ約27センチ、重さ約1.8キロ。胴部分は肩から膝上を覆う草摺りを含め、長さ約66センチ、重さ約5.3キロ。装飾として施された金箔は、ほぼ完全な形で残っている。

小池学芸員は「旧領主の領民に対する愛情と感謝が表れた品。大切に保管し、その意義や意味とともに後世に引き継ぎたい」と話している。

宮田本陣歴史まつりと本陣市は11月3日午前10時から、同村新田の宮田宿本陣「旧新井家住宅」(ふれあい広場東)などで開く。「甲冑講座」やわら細工、匂い袋作りなどの体験コーナーや農産物販売など多彩な催しを繰り広げる。問い合わせは村教委(電話0265・85・2314)へ。

おすすめ情報

PAGE TOP