蓼科高原映画祭開幕 原節子さんしのぶトーク

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原節子さんと小津安二郎監督のエピソードを語る(右から)山内静夫さん、司葉子さん

原節子さんと小津安二郎監督のエピソードを語る(右から)山内静夫さん、司葉子さん

日本映画界の巨匠、小津安二郎監督(1903~63年)が晩年の仕事場とした茅野市で開く「第19回小津安二郎記念・蓼科高原映画祭」が24日、同市の茅野市民館と新星劇場、蓼科の無藝荘で開幕した。初日は小津作品の「晩春」や地元ロケ作品の「俳優亀岡拓次」など5本を上映。昨年9月に亡くなった女優原節子さんを振り返る舞台トークもあり、映画ファンが銀幕の大女優をしのんだ。25日まで。

副題は「小津が描いた原節子の輝き」。原さんが小津作品に初出演した「晩春」(1949年)の上映に先立ち、小津組プロデューサーの山内静夫さんと女優の司葉子さんが市民館で舞台トークを行い、2人の思い出を語った。

山内さんは「原さんは撮影現場ではほとんど話さない人だった。格が高く近寄りがたい女優さんだった」と振り返った。小津監督との関係について、司さんは「原さんがおめしになる着物は全部小津先生がそろえた。原さんのイメージは小津先生が完璧に演出していた」と打ち明けた。

山内さんは「2人の出会いが運命的だった。小津安二郎がこういう女性を作りたいと思っているところへ原節子という肉体がぴったりはまり込んだ。だから紀子三部作(原さんが紀子役で出演した『晩春』『麦秋』『東京物語』)ができ、小津安二郎の代表作になった」と述懐した。

この日は、全国から98作品の応募があった第15回短編映画コンクールの表彰式があり、ふくだみゆきさん(東京)のアニメ「こんぷれっくす×コンプレックス」がグランプリを獲得。セイコーエプソン勤務の下向拓生さん=松本市=が「NOA」で県内初の準グランプリを受賞した。

市民館でのオープニングセレモニーで、映画祭実行委員長の柳平千代一市長は「映画祭は来年で二十歳になる。小津監督が描いた『家族』の大切さを発信する映画祭をこれからも続けていく」とあいさつ。松竹の大谷信義会長は「日本や世界の映画のつながりの中にこの映画祭があり、茅野で行われることが日本映画の動力になっている」と語り、映画祭の発展を願った。

25日も映画上映のほか、地元出身の俳優高山猛久さんら映画関係者の話を聞くことができるロビートークを行う。JR茅野駅周辺では展示や販売、振る舞いなどの「にぎわいイベント」を繰り広げる。

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