「ヒュッゲ」文化伝えたい 移住女性がカフェ

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下諏訪町の元精密機械工場を改修して「テルティス」をオープンした唐戸さん(左)と横山さん

デンマークにある「ヒュッゲ」の文化を伝える場所を下諏訪町に作りたい-。神奈川県出身で、5月に町地域おこし協力隊を退任した唐戸友里さん(37)と、友人で北海道出身の横山夏希さん(38)は、カフェと手芸教室を併設したスペース「カフェとホイスコーレ teltis(テルティス)」を9月末に同町緑町にオープンした。「気心の知れた人たちと過ごす心地いい空間や時間=ヒュッゲ」を感じてもらう場を目指し、歩み出している。

2人は2013年、デンマークにある公的な学校「フォルケホイスコーレ」のうち、手工芸に特化した学校に同期で入学した。ホイスコーレはデンマーク国内に70ほどあり、学校によってさまざまな分野を学ぶことができる。

この学校で半年間、寮生活をしながら手工芸を学んだ。そこで出合ったのがヒュッゲの文化。学校は「自分のやりたいことを言える」環境だった。「個人を尊重してくれる。心地いい生き方を学んだ」。デンマークではお茶の時間が大切にされ、一日に5回もある。お茶をしながら仲間とたわいない話をする時間。ここにもヒュッゲの精神があり「感動した」。

テルティスは「テルト=テント」と「イース=アイスクリーム」を合わせた造語。テルトには「みんなで組み立てていく」、イースには「アイス好き」の思いを込めた。唐戸さんが手芸教室を、横山さんがカフェを担当する。

唐戸さんは服飾系の専門学校などで学び、ホイスコーレへ。帰国後、ホイスコーレでの体験を元に、「手仕事とお茶」のある店を作ろうと考え、祖母の出身地の富士見町に近く「歩いて生活できる」下諏訪町に魅力を感じ、17年に現在のテルティスの店舗となる元精密機械工場の物件を購入して移住。開業までの間、町の協力隊を務めたことで人脈も広がり、店舗改修を地域の人が手伝ってくれた。

横山さんは大学で国際栄養学などを学び、東京で専門学校の助手をしていたが、北欧文化に引かれ、仕事を辞めてホイスコーレへ。卒業後はワーキング・ホリデーを利用してデンマークやノルウェーなどを巡った。北海道に戻っていたとき、唐戸さんから開業の話を聞き、カフェを担当してほしい-と誘われた。19年に町に移住し、2人で準備を進めてきた。

8月のプレオープンから2カ月余りがたち、地元客のリピーターも出てきた。「ここに来ることで、日常の中の幸せの要素が一つ増えたら」「何かを始めるきっかけの場にもなれば」と話している。

テルティスは、町営の友之町駐車場(無料)から徒歩5分。月・火曜定休。問い合わせは同店(電話0266・75・1787)へ。

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