茅野市高部の95歳小池さん 楽しく布草履り

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出来上がったカラフルな布草履と小池都貴子さん

茅野市高部の小池登貴子さん(95)は趣味の布草履作りを生きがいに、三女の幹子さん夫婦と一緒に穏やかな日々を送っている。大正の最後の年に生まれ、昭和、平成、令和と生き抜いてきた。「お嫁に来てからは、体の弱い主人に代わって農家の仕事や家事、子育てに精いっぱいだった」と振り返り、「こうして好きなことをして暮らせる日がくるとは、苦労したご褒美かも」と目を細めている。

小池さんは、諏訪市湖南の生まれ。農家の仕事はしゅうとに教えられた。米や野菜を作り、蚕も飼い、耕運機にも乗った。生活に追われる中でも、3人の娘の洋服はほとんど手作りし、おそろいのセーターを編み、成人式の着物を仕立てたことも。地域の女性グループの活動にも参加した。50歳ぐらいから趣味を楽しむゆとりが出てきて、踊りや里謡、水墨画、籐手芸などをたしなんだ。押し花の年賀状は今でも、家中の分を手作りする。

布草履作りは20年ほど前に、めいに誘われて地元で開かれた教室に参加したのがきっかけ。茅野市泉野の「穴倉」にも連れて行ってもらい、布草履作りの名人にも教わった。もともと手先は器用で、道具をそろえて自宅で作り始めた。不要になった布団生地や浴衣、洋服などを細く裂いて、草履の芯になる樹脂製のひもにくぐらせながら編んでいく。全体の配色はもとより、左右の柄合わせや、鼻緒の布選びも重要。女性用が多いが、男性用や子ども用も手掛ける。

これまでに作った数は1000足を超す。親戚の法事などに持っていっても大人気。人にあげることが多いが、注文を受けて作ることも。カラフルな仕上がりもさることながら、足裏を程よく刺激する履き心地も喜ばれ、友人を通じて外国人用に作ったこともある。汚れたら洗ってまた履くことができる。娘の幹子さんは、指付き靴下を履き年間を通して愛用する大ファンだという。

毎朝、一番先に新聞を読むのが一日の始まりという小池さん。天気が良ければ畑にも出掛ける。「畑は、あとはおはを洗って漬けるとおしまい。災害で大変な年だったが、こうして、楽しみを続けられることがありがたい」と話している。

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