コロナ感染落ち着き 観光、飲食回復の兆し

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新型コロナ対策を施しながら行った伊那商工会議所青年部の「秋まつり」。飲食屋台を並べた久々のイベントを大勢の人たちが楽しんだ=6日、伊那市荒井のセントラルパーク

新型コロナウイルスの感染状況が落ち着き、上伊那地方の観光地や宿泊施設、飲食店にもにぎわいや客足が戻りつつある。関係者からは歓迎や期待の声が聞かれる一方で、感染の「第6波」に対する警戒感も強い。年末年始を控え、人の動きの活発化が見込まれる中、社会経済活動の活性化と感染防止対策の両立が求められている。

■戻り始めた活気 この状態を切望

「10月中旬から人が戻り始め、7割ぐらいまで回復した印象。少人数だが回転してくれているので助かる」。伊那飲食店組合の宮沢幸一会長は客足の回復を歓迎しながらも「第6波がいつくるのか心配」と懸念を吐露する。ようやく戻り始めた活気。「今、街の中はいい感じになってきているので、この状態が長く続いてほしい」と切望する。

祭りや各種イベントの中止が続く中、伊那市荒井のセントラルパークでは今月6日、伊那商工会議所青年部主催による「秋まつり」が開かれた。会場には多くの屋台が並び、親子連れを中心に約450人の来場者でにぎわった。

「まだ大きなイベントの開催は厳しいと思うが、小さなイベントを数多く行うことで地域に人に喜んで参加してもらい、活性化につながれば」と原洋平部長。感染防止対策は「これからの事業に共通する大きな課題の一つ」とし、取り得る対策を講じた今回のイベントにより「今後開催できる事業の幅も広がった」と手応えを感じている。

上伊那地方を代表する観光施設として親しまれる「中央アルプス駒ケ岳ロープウェイ」の今年度利用者は11月9日現在で9万7千人余。コロナ禍と支柱の不具合に伴う運休の影響を受けた前年度同期に比べ12%増加したが、例年比では半減に近い。それでも10月以降は客足の回復がみられるといい、運行する中央アルプス観光(駒ケ根市)の森部浩昌社長は「ワクチン接種の進展と治療薬により、来年のトップシーズンには大いに期待したい」と話している。

■変革の好機と捉えた行動必要

中アの玄関口となる駒ケ根市菅の台にもにぎわいが戻りつつある。駒ケ根観光協会の宇佐美宗夫会長は「例年の7割ぐらいまでには回復している」とみるが、コロナ禍による社会様式の変化により「今までのような団体客や宴会などは元に戻らないだろう」とも分析。「コロナを変革の好機と捉えた具体的な行動」の必要性を訴える。

駒ケ根高原一帯では観光客の減少により計画休業を余儀なくされる宿泊施設も多い。早太郎温泉事業協同組合の中山茂房理事長は「12月の個人宿泊客は例年並みに戻ってきたが、忘年会などの宴席は望めない」と話す。来年は光前寺や善光寺の御開帳をはじめ、県内ではさまざまなイベントが目白押し。感染状況を注視しながら誘客に向けたイベントも検討する方針だ。

■医療現場の緊張感も持続

新型コロナの感染は人の流れの増加に伴い拡大してきた経過がある。上伊那南部の中核病院である昭和伊南総合病院(駒ケ根市)では第5波が収束した9月18日以降、感染者の入院はないが「第6波は来るものとして準備態勢を整えている」という。医療現場の緊張感も持続しており、「基本的な感染対策はしっかり取ってもらいたい」と呼び掛けている。

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