無藝荘初代火代番の柳澤さん ”自分史”出版

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念願の一冊を手に感慨に浸る柳澤徳一さん

茅野市ゆかりの小津安二郎映画監督(1903~63年)と交流があり、小津安二郎記念館「無藝荘」(茅野市北山)で初代火代番として14年間、案内役を務めた柳澤徳一さん(88)=同市北山湯川=が、小津監督をはじめ、蓼科を愛した文化人との交流やエピソード、地元の親しい人たちへの手紙を1冊にまとめた「柳澤徳一の手紙」を出版した。「念願だった”自分史”を米寿の記念に作ることができうれしい」と喜んでいる。

以前から知っていた「カフェ天香文庫・誰でも作家教室」(同市)に通い、講師で編集者の住吉克明主宰の協力を得て執筆。今まで書いた手紙や取材記事をコピーして3冊のファイルに保存してあり、3カ月ほどで完成した。

3部構成で、第1部「無藝荘の夏」では、無藝荘の由来や小津監督との関係、蓼科の歴史、柳澤さんが火代番になったいきさつなどを紹介。小津監督の人柄がしのばれるエピソードや、蓼科を訪れた俳優らの話題も登場する。

2部「亡き友人への手紙」は、柳澤さんが一番大切に思うコーナー。戦中戦後の苦しい少年期を乗り越え長い付き合いの同級生両角睦郎さんをはじめ、同僚、先輩、兄弟らへの弔辞を収録。思い出もつづられ「何度読んでも切ない」と目頭を押さえる。

3部では、観音講長として携わった聖光寺のことなどを書いている。

柳澤さんは2月に大けがをし九死に一生を得たことから(本を)今作らねばと考えたという。「人に恵まれた人生だった。何かの役に立てれば」と話す。A5判、86ページ。非売品。100冊発行し関係者や興味のある人に進呈したところ足りなくなったため増刷中。問い合わせは同店(電話0266・55・6088)へ。

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