神宮寺の”五重塔”再現 開発アプリ中間発表

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AR(拡張現実)技術を用いたアプリケーションの機能を体験する参加者。タブレット端末を指定の方向に向けると五重塔や内部の仏像を映し出す

諏訪市中洲神宮寺の諏訪大社上社本宮周辺でまちづくりを行う「上社周辺まちづくり協議会」は公立諏訪東京理科大学(茅野市)と連携し、明治時代の廃仏毀釈で失われた諏訪市中洲神宮寺の五重塔や普賢堂をAR(拡張現実)やVR(仮想現実)技術で再現するアプリケーションの開発に取り組んでいる。9日、中間発表会を同市博物館で開き、学生4人が実際に使いながら上社周辺を歩いて、これまでの成果を会員に報告した。

市によると、神宮寺は諏訪大社上社本宮境内から南方の丘陵地一帯にあった神社や寺関係の総称。普賢堂や五重塔、鐘楼、釈迦堂など多くの建物が廃仏毀釈で破却され、仏像などは各地の 寺院に引き取られた。現在、跡地はマレットゴルフのコースになっている。

システム開発は3年目の取り組み。同大工学部情報応用工学科の三代沢正教授の研究室に所属する学生が、上社周辺のにぎわい創出や観光への活用を目的に行っている。学生たちは スマートフォンやタブレット端末が受信する位置情報(GPS)を活用し、当時建設されていた建物の映像を画面上に立体的に映すシステムや、建物までの距離を表示する「エアタグ」を開発した。

村上陽音さん(21)は、GPS機能を使って指定した場所でタブレット端末などをかざすと、五重塔や普賢堂を立体的に表示するシステムを作った。外観だけでなく内部の立体映像も作成し、前進すると普賢堂にあった普賢菩薩などが画 面上に現れる機能も加えた。歩きながらアプリを使用するとGPSの受信状況によって 画面と歩いている位置にずれが生じるため、タイマー機能を追加して最小限にとどめるよう工夫もした。

会員たちは実際に跡地を訪れシステムを体験。画面上の立体的な建物を見ながら前後に歩き、建物内に出たり入ったりする疑似体験を楽しんだ。村上さんは「難しかったが今はない建物が再現できた。画面を通して観光客に楽しんでもらいたい」。小島実会長は「驚くばかりだった。これからさらに進化させ、エアタグは簡単にスマートフォンに入れられるようにしたい」と話していた。

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