ふるさと納税好調 諏訪地方でも多様な返礼品

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カヤックや「eバイク」を使ったツアーなど、体験型の返礼品を前面にPRする諏訪市のふるさと納税パンフレット

ふるさと納税の寄付額が過去最高となる見通しの自治体が増えている。制度が普及したことに加え、長引く新型コロナウイルス感染症の影響で巣ごもり需要が伸びたことが要因とみられる。このほか宿泊やアクティビティ、別荘管理といった特色ある返礼品が人気を集めているケースも。諏訪地方の現状を調べた。

■返礼品の掲載 サイトを充実

巣ごもり需要の追い風は強い。原村には今年、11月末現在で613件、943万6000円の寄付金が寄せられた。金額、件数のいずれも過去最高額だった昨年の同期を上回っており、納税が集中する年末に向けさらなる上積みを見込む。生でも食べられるトウモロコシやバニラアイスクリームなどの特産品が人気の返礼品は昨年から変えていないため、村の担当者は「巣ごもり需要の後押しを受けたのでは」と話す。

やはり10月末時点で過去最高額を更新するペースで寄付額が寄せられている富士見町は、「返礼品を掲載するポータルサイトを充実させたことが大きかった」と分析。11月末にJR東日本グループのふるさと納税サイトを追加し、掲載サイトは五つになった。

■品物ではなく体験やツアー

品物ではなく、地元での体験を返礼品とする動きもある。諏訪市は、諏訪湖のカヤックツアーや電動自転車による市内ツアーを返礼品に。住民との交流を深めることで地域のファンになってもらい、継続的な訪問につなげて将来的には移住定住も検討してもらいたい考えだ。

蓼科高原など別荘地を抱える茅野市では、移動が制限されたコロナ禍も手伝い、草刈りなどの別荘管理が人気。昨年度の寄付総額1億2100万円を上回る要因となっている。担当者は「今後もメニューの充実を図り、オーナーへの周知を強めていく」としている。」

■豪雨災害受け復興への寄付

こうした動きとは別に、返礼品を伴わない寄付金も。8月の豪雨災害を受け、岡谷市には復興を目的とする寄付金が寄せられている。下諏訪町も新たに災害復旧、被害者支援目的の寄付を募った。

各市町村は追い風をチャンスとして生かそうと、地元産業の活性化や特産品のさらなる販路拡大、地元の魅力発信などに結び付ける手段として積極的に制度の活用を図る。

一方で返礼品の競争が過熱するなど、税収制度として批判や疑問の声も聞かれる。「自分のルーツがある所に、今年初めて寄付した」という諏訪市の30代会社員の男性は、「ふるさと納税の一番の魅力は、税金の控除」と話した。

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