住民一体命を守る 茅野で諏訪広域防災講演会

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災害への向き合い方について話す片田さん

諏訪6市町村と諏訪広域連合は18日、諏訪広域防災講演会を茅野市の茅野市民館マルチホールで開いた。東京大学大学院情報学環特任教授で日本災害情報学会会長の片田敏孝さんが講演。自然災害が多発し激甚化する中で犠牲者を出さないためには、行政に頼らず、住民みんなが一体になって災害に向き合うことが大切と呼び掛けた。約300人が耳を傾けた。

演題は「荒ぶる自然災害に向かい合い、個人、地域、行政がなすべきことを考える」。片田さんは地球温暖化などで予測が難しい災害に対応するためには、行政の情報だけでは間に合わないと指摘。木造の1階に住む人、鉄筋の建物の3階に居る人など、一人ひとり取るべき行動は異なるとし、今年5月に運用が始まった新たな避難情報については「避難時の主体性を求めており、タイミングは自分で決めるように言っている」と説明した。

自分の命は自分で守り、高齢者の中でも健康な人は地域で守る意識が大切とし、自ら避難することが困難な寝たきりの人や重い障がいのある人などは行政が責任を持って対応すべき-とした。

2011年の東日本大震災の際に、岩手県釜石市の小中学生の多くは津波から逃げて無事だった。片田さんが取り組んだ防災教育が実を結んだとされるが、片田さんは「自分だけでやったことではない」とし、祖父母が孫に避難の大切さを伝えるなどした事例を紹介。災害時に命を守るには「家族、地域で思い合う心が大切ではないか」と強調した。

自然が荒ぶる世界は今後も続くだろうと予測し、「防災とは、年を取っても安心して暮らせる社会を構築することだと認識すべき」と語った。

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