2021年12月21日組

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かれこれ40年前から、松本山雅FCサポーターである。幼少期、松本市内のスポーツ少年団で山雅の現役選手にサッカーを習っていた。当時は社会人リーグ所属だったが、県内最強チームの選手に手ほどきを受けた貴重な経験が、地元クラブへの愛着と誇りを育んだ▼月に数回ふらっと指導に現れるその人は、とにかく厳しかった。弱小のわが少年団は、試合に負けても諦めたような笑顔を浮かべてばかり。「なんで笑うの。悔しくないのか」。憧れの選手が放ったひと言が、心に深く刺さった▼発奮して練習に打ち込むと、試合で勝てるようになった。下手でも走る、最後まで走る。ゴールを決めたらみんなで雄たけびを上げる。これが彼の示した山雅スタイルだ。基本はずっと変わらない。山雅は数十年後にJリーグへ参入し、選手たちは全力プレーでサポーターをとりこにしてきた▼J3降格が決まった今季末、心境はまさに冬への道行きだった。地域は沈痛ムードに包まれ、サッカー仲間は「心が寒い」とぼやいた。でも、それで応援をやめてしまうのか。情熱の火は消えたのだろうか。一度のめり込んだものに背を向けるなんて、もったいないじゃないか▼今年感じた心からの落胆は、愛情の深さゆえ。来年心から歓喜するための糧である。年の瀬のあと10日余りは、選手もサポーターも未来へと意気込む時を過ごそう。次こそ勝つ、やってやるぞと。

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