2021年12月24日付

LINEで送る
Pocket

「所変われば品変わる」といわれるが、当たり前だと思っていたことが、実はその地域特有の習慣だったりすることがある。小中学校の頃に行っていた「無言清掃」は長野県独特のルールらしいとだいぶ後になって知った▼一説には禅の修行にならったもので「心を磨く」といった意味があるというが、はっきりしない。当時はそんなことを知る由もなく、おしゃべりに夢中になって手元がおろそかにならないよう行われていると思っていた。地域によっては「自問清掃」という呼び方で取り入れている学校もあるそうだ▼同じように「無言給食」もあった気がする。話をせず黙って食べることである。今なら「黙食」ということになるが、こちらは新型コロナウイルスの感染防止対策として呼び掛けられるようになったもの。飛沫による感染を防ぐ狙いがある▼「無言給食」のようにコロナ前から行っていた学校がある一方、コロナによって新たに始めた学校もあるようだ。伊那市食育推進会議が小中学生から募集した「食育川柳」で「前をむき 音だけひびく 昼時間」という作品があった。楽しいはずの給食の時間。それがコロナで一変した。そんな情景が端的に表現され、胸を打った▼早く以前のような日常生活に戻れるよう願わずにいられないが、ここにきて新たな変異株の流行も懸念されている。人の往来が増える年末年始。まだまだ油断は禁物だ。

おすすめ情報

PAGE TOP