2021年12月29日付

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鮮やかな松の緑を目にし、すがすがしい気分になった。門松をたてた店の前で思わず足を止める。新年の準備が進む街中での出来事である。古くから日本人に親しまれている「松」は、何かを「待つ」という言葉とも関係があるという▼漢字学者の白川静さんの字書「字訓」の「まつ(待)」の項に「松」は〈神を待つ木の意であろうか〉とある。また、「祭」も待つ意から出たとする説があり、〈「待つ」とは、神聖なものの出現を期待し、それに奉仕することを意味する語〉だと説明されている▼無事に祭りができることを願い、準備だけはしっかりして「待つ」ことになるのだろう。7年目に一度行われる諏訪大社御柱祭が来春に控えている。通常であれば準備も加速度を増していく時期ではあろうが、新型コロナによって思うに任せない状況が続いている▼諏訪大社の上社、下社の大総代でつくる組織は、コロナ禍での実施を踏まえた「ガイドライン」を示した。県が定める感染警戒レベルに応じて曳行の仕方や氏子たちの関わり方も変わる。手探り状態の中で、最良の祭りになるよう関係者は精いっぱい奉仕している▼きのうで仕事を納め年末年始の休みを迎えたという人も多いだろう。久しぶりに帰省する家族と団らんの時間を過ごす家庭もあるに違いない。「待ち遠しい」「待ち焦がれる」「待ちに待った」と新年を前に期待の言葉を並べてみる。

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