2021年12月31日付

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振り返れば、8、9月の大雨をはじめ、災害が印象に残る1年だった。昨年からのコロナ禍も災害のようなもので日常的に非常事態だったといっていい▼災害に関して、もっと広がってもいいのではと思う言葉に「受援力」がある。「支援を受ける力」のことで、防災や被災地ボランティアに関わっている人にはおなじみだろうが、意外とメディアに登場しない。内閣府のパンフレット「地域の『受援力』を高めるために」では、災害時のボランティアの支援を地域で円滑に受け入れる環境や知恵のことだと説明する▼集まってきたボランティアの誰がどこに行って何をすればいいのか差配する必要がある。そのためには、危険箇所はどこにあるか、配慮の必要な人はどこにいるのかなどを平時から地元住民が把握しておきたい。善意を十分に発揮してもらうには受け入れる側の心構えや準備が必要になる▼「受援力」は災害ばかりでなく、病気や貧困など生活上の困難に際しても適応できる考え方だろう。いざという時にどこに頼ったらいいのか、行政が発信する支援情報を日ごろから気にしているだろうか。これはメディアにも伝える責任がある▼時間と体力に余裕があるなら自治組織やボランティア団体で活動するのもいいのでは。防災・減災や福祉への知識が深まり、受援力を高められるだろうと、穏やかな新年になることを祈りつつ思う。よいお年を。

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