2022年1月1日付

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小学生から釣りに没頭し、すでに高級な釣り道具を欲していた中学時代。問題は購入資金の不足だった。当時、飯田市の中心市街地には2店の釣具店があり、正月2日の初売りでは2店とも先着10人に商品半額券を出していた▼目ざとい少年はこれを見逃さない。2日早朝に配布される半額券を求め、元日夕方には友達と店の前に並んだ。朝、券をもらうと、もう1店に走って2枚目の券を獲得した。蓄えた小遣いで意中の釣り具を買い、ニンマリした▼飯田の初売りは釣具店だけでなく呉服店や寝具店、スポーツ用品店など、各店ともサービスが充実していた。2日早朝から3日に掛けて市街地は相当にぎわった。大人は自分の買い物に夢中。そこに中学生がいても、おとがめはなかった。今は元日から初売りをする大型小売店の台頭で、小売店の初売りに昔の勢いはない。だが毎年正月を迎えると中心市街地の活気を思い出す▼経済産業省によると、新型コロナウイルス感染症の影響で、一昨年は一般家庭の消費支出額が2000年以降、最大の落ち込みを記録した。一方、感染拡大が落ち着いている今年の正月商戦は、これまでの反動で購買意欲が高まり、活況が予測される▼店側は消費動向を見極め、顧客ニーズに応える品物やサービスを提供してくれるはず。買い物は見る、選ぶ、使う(食べる)が楽しい。今年の正月は地元の個店を回ってみたい。

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