高鳥谷神社里宮 矢納めの神事

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厳粛な雰囲気に包まれた境内で弓を引く弓子

厳粛な雰囲気に包まれた境内で弓を引く弓子

駒ケ根市東伊那の高鳥谷神社里宮で1日、300年以上続く伝統の矢納めの神事が行われた。矢を放つ「弓子」には、対象の男性が一生に1度だけ選ばれるという厳粛な儀式。大勢の地域住民や家族が見守る中、12人の弓子が作法にのっとり弓を引いた。

境内に設けた奥行き28メートルの矢場に、白鳥俊明宮司が神殿から運び出した神鏡を安置。かみしも姿の弓子が神鏡に一礼して一列に並び、直径約1・5メートルの的に向かって1人2射ずつ5回、矢を放った。矢が的中すると、「当たりー」という掛け声が霧の中の社叢に響き渡った。

市無形民俗文化財の同神事は江戸時代中期の正徳2年(1712年)に始まったとされ、東伊那が豊かで安泰な地になることを願い、毎年この時期に行っている。弓子は氏子約460戸を対象に区内自治組合ごと選出され、各家の長男か跡取りの男性が選ばれるという。

30年ほど前に弓子を務めた責任総代の下平士郎さん(75)は「当時は代表者としての強い責任を感じた」と振り返り、「弓子には今後の東伊那を背負って立つ人材になってほしい」と期待。弓子の先頭に立つ「大前」を務めた大沼広和さん(35)は「大役に緊張した。一家の大黒柱や地区の担い手として自覚を持ちたい」と話した。

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