「甲斐駒」200年 北杜市郷土資料館

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初公開された権三郎ゆかりの品

初公開された権三郎ゆかりの品

茅野市豊平上古田出身の小尾権三郎(1796~1819年)が甲斐駒ケ岳(2967メートル)を信仰の山として開いて200年を記念する企画展「甲斐駒ケ岳開山二百年の祈り」が山梨県北杜市長坂町の市郷土資料館で開かれている。権三郎や修験者にゆかりの品が並び、上古田区が提供した資料の中には「区民すら目にしたことがない」(小尾宣夫区長)という秘蔵の書状も。初公開の品々が来館者らの注目を集めている。

権三郎は幼年から信仰が深く、仏道、修験道の修行を積み、1813年、18歳の時に甲斐駒ケ岳の開山を発願。同山を守る山麓の横手村名主、山田孫四郎久義に入山を請い、1816年、約三カ月がかりで開山を果たした。権三郎はその3年後、24歳で没したが、以後、同村や上古田で駒ケ嶽講が結成され、地域住民や信徒の崇拝を集めた。

上古田には権三郎の生家敷地に建てられた威力不動尊堂、権三郎の墓などがあり、毎月命日には法要を行っている。

企画展には、開山の報告を受けた本山の醍醐寺三宝院桜本坊が、権三郎を正式な山伏として認めて「知徳院」の号を授けること、袈裟を渡し、着用を認めることを記した3通の書状や権三郎直筆の自画像も並ぶ。上古田区が提供したこれらの資料は「門外不出」とされていたという。

同展には岡谷市の岡谷三山寿永講社も資料を提供した。

小尾区長は、「これまで収蔵品を詳細に調べて権三郎の人となりを研究する機会がなかった。企画展で偉業を改めて実感できた」と話す。同展開催に協力した同区の永由桃介さん(83)も「ふるさとの偉人の史実が風化するのではと危機感を抱いていた。ゆかりある地域、団体が情報を提供し合い、これまで分からなかった部分をお互いに教え合う好機になった」とし、関係地域、団体の今後の交流に期待を寄せる。

同区では、来年2月の権三郎の命日に合わせて、200回忌の法要と記念事業を行おうと、区内に実行委員会を設置し、準備している。

10月16日まで。同資料館では10月15日に学芸員による展示説明を午後1時30分から行う。開館時間は午前9時~午後5時。月曜休館。入館料は小中学生100円、高校生以上200円。電話0551・32・6498。

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