「カスペル」旗揚げ 富士見発の人形劇団

LINEで送る
Pocket

富士見発の人形劇団「カスペル」を旗揚げした筒井やよひさん(右)と梁川香織さん(左)。「心の中にずっと残る人形劇を届けたい」と意気込む

いまの時代こそ、メルヘンを届けたい―。富士見町の筒井やよひさん=立沢=と梁川香織さん=南原山=が、人形劇団「カスペル」を旗揚げした。富士見高原で以前経営していたペンションで、宿泊客に人形劇を上演していた筒井さん。児童図書の出版関係の仕事をしていた梁川さんと出会い、意気投合し、約20年ぶりに再開した。町への移住者の先輩、後輩の関係でもある2人。「心のおやつ」を届ける富士見発の人形劇団として一歩を踏み出した。

筒井さんは38年前、家族3人で愛知県から移住し、ペンションを20年間経営した。演劇は夫婦共通の趣味で、夕食後の楽しみを届けたいと紙芝居や人形劇を開始。演者仲間ができ、保育園や学校、イベントでも上演した。人形は全て手作り。大きな舞台は、日曜大工を得意とする夫の建治さんが組み立てた。

「老後にまた人形劇ができたら」。宿泊業と同時に人形劇もやめたが、そんな思いがあって人形や舞台は自宅で保管してきた。梁川さんとの出会いは昨年夏。町内での集いで隣の席となり、人柄や経歴を知った。「運命の人に出会えたと思った」。一緒に人形劇やりませんか―と誘った。

一昨年3月に家族4人で埼玉から移住した梁川さん。以前の仕事では紙芝居の上演に立ち会うこともあった。「いつか、演者になれたらな」と思っていたといい、二つ返事で応じた。「カスペル」は絵本に登場する人形だ。巡り巡って持ち主の子どもの元に帰ってくるストーリーと、「ぼうやを笑わせるためさ」というせりふが、自分たちとぴったり合うと感じた。

筒井さん夫婦と長男の泉さん、梁川さんの夫でイラストレーターの友世さん。2家族5人でせりふや操演練習を始めた。初演には幼児から高齢者まで約50人が集まった。特訓を重ねた人形3体のダンスや「おだんごぱん」、紙芝居を上演。感情豊かなせりふに楽器の音色も加わる。小さな子たちも夢中になって人形の動きを追い、次の展開にわくわくしながら鑑賞した。

「楽しかったー」と初演を終えた梁川さん。「私自身がこの活動を楽しみたい。それが続ける、伝わる、広がるにつながると思う。人形劇で地元の皆さんと移住者の皆さんをつなぐこともできたら」と話す。筒井さんは「さまざまな感情を体感し、子どもたちの心のおやつになれば。この先、人形劇大好き、演者になりたいと思う子にも出会えたらうれしいですね」と、人形劇を通した交流を楽しみにしている。

おすすめ情報

PAGE TOP