2016年10月03日付

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「諏訪は一つ」か「諏訪は一つひとつ」か。諏訪4市町の商工会議所が要望書を提出したことで、諏訪地域の自治体合併がそれぞれの9月議会で俎上に上がった。「民意の高まりを見極めたい」「住民の機運の高まりを感じていない」等々、総じて首長らの見解は慎重姿勢が目立つ▼「平成の大合併」が進んだ12年前、諏訪地域では「民意」を問う住民投票で離脱が続き合併論議は破綻した。苦い経験がまだ風化していないことが根元にあるのだろう。この「慎重姿勢」は、批判を承知で言い換えれば「難題は先送り」となる▼確かに一般住民の中に積極的な合併推進論はない。行政側にも「広域連合で広域的な連携はとれている」という現状認識がある。合併しなくても12年間、特に支障はなかったことで、なぜ合併が必要なのか、大多数の住民が納得できる理由を説明するのは難しい▼個人的にはいずれ「諏訪は一つ」になる時が来ると思う。少子高齢化と人口減少が進み、一方で情報技術がさらに進化すれば、行政のスリム化が求められ、同時にそれが可能になる。現在の6市町村の地域特性を生かしつつ行政の垣根をなくしても構わない時代になる▼4商議所の要望書を取りまとめた濱康幸下諏訪商議所会頭は本紙のインタビューで、「諏訪地域の大きなビジョンを描いてほしい」と話す。行政は無論、私たちも真摯に受け止め、考えるべき意見である。

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