裂き織りに作家熱意 八ケ岳美術館で公募作品展

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裂き織りの公募作品展、第6回「あなたが選ぶ信州の裂織展」(八ケ岳美術館など主催、信州さきおりの会共催)が、原村の同美術館で開かれている。2年ぶりの開催で、県内外の44人が、さまざまな織りの技法を駆使して作り上げたタペストリー、洋服、バッグなど54作品を展示。館内では、大賞などを決める来館者による投票も行われている。会期は12月11日まで。

八ケ岳山麓は、古くなった着物などを細く裂いて再活用する裂き織り(ぼろ機織り)が定着していた土地。同美術館は、貴重な布を大事にする「もったいない」精神が培ってきた地域文化を継承、発展させようと、2006年から公募展を開始。隔年で開き、今月1日から始めた。

出展者は県内作家9人、関東や関西など13府県の作家35人。うち20人が初出展。同館によると、今年は平面の大作、バッグや洋服などの立体作品が目立つという。伝統的な機織り、つづれ織り、組織織りなど、織りの手法はさまざま。四季の風景や花などを織りで表現した作品、凝ったコートに仕立てた作品など、作家の熱意が伝わってくる作品ばかりだ。

来館者の投票は11月20日まで受け付け、大賞と準大賞を決定。信州大学繊維学部の高寺政行教授、信州さきおりの会の野中ひろみ会長ら4人が、芸術性や技術などを審査し、特別賞3点も選考。結果は対象者に電話連絡する。表彰式は11月30日に行う。

館内では、公募作品のほか、同村の機織りグループ・八ツ手機織保存会や信州さきおりの会の会員作品の特別展示も行っている。会期中は関連イベントとして、10月8、16、25日に機織り体験、同月29日には裂き布を使った布ぞうり作りのワークショップを開く。

信州さきおりの会の野中会長は「前回より驚くほど素晴らしい目を見張る作品が増えた。出展者のレベルが上がっている」とした一方、「芸術性を追求するあまり、本来の物を大切にする裂き織りの精神がやや薄れつつあるのは残念」と話していた。

時間は午前9時~午後5時。会期中無休。入館料は高校生以上510円、小中学生250円。問い合わせは同館(電話0266・74・2701)へ。

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