コロナ禍、練習模索 神宮寺の奉納騎馬行列

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コロナ禍で中止となった騎馬行列の全体練習。参加者が各自で練習できるようにと、指導者らが示す見本を動画で撮影した

諏訪大社式年造営御柱大祭(御柱祭)の上社里曳きで奉納騎馬行列を披露する諏訪市の神宮寺保存会(五味寛雄会長)は16日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて当初予定していた新年最初の全体練習を中止した。ただ、今回初めて行列に加わる会員も多数いるため、指導者による見本の動画撮影を神宮寺公民館で実施。後日、動画投稿サイトを通じて配信する。保存会が一丸となり、コロナ禍でもできる練習の在り方を模索している。

江戸時代の御柱祭では、高島藩の騎馬が曳行を警護していた。騎馬行列の中心は藩主や神職の最高位「大祝」など。神宮寺区が担う奉納騎馬行列は大祝騎馬の形式を取っており、江戸時代の終わりとともに一時、消えかけたが、明治初期に四賀村(諏訪市四賀地区)の氏子から伝えられた。以来、神宮寺区が受け継いできた。

伝統と歴史を正しく後世につなぐため、難しい所作を担う一部の会員はすでに昨夏ごろから独自で練習を開始。昨年10月の発足会で機運も高まり、16日は本番に向けて参加する約90人の気持ちを高めていくためにも大事な日だった。

ところが、新型コロナウイルスの感染拡大で練習は中止に追い込まれた。県の感染警戒レベルの上昇とともに草履取りを行う子どもの参加を見送り、レベル「4」に達したところで全員を自主練習に切り替えた。五味会長(53)は「残念だが、安全確保が第一」と話した。

ただ、「すべてを止めてしまえば祭本番に間に合わない」(同会長)と動画撮影とオンライン配信を決めた。指導者たちがカメラの前でそれぞれの役柄の所作を披露した。細かな点まで確認しながら撮影を繰り返した。遠くから見守ったり、撮影用のタブレット端末越しに所作を見つめて注意点を伝えたりしていた統括責任者の藤森久弘さん(60)は「騎馬行列は息の合った所作が大事。顔を合わせて練習できないのは厳しいが、今はできることをやってもらい、いい状況で練習を再開できるよう所作を身に付けてほしい」と映像配信に期待を寄せた。

撮影場となった同公民館には今回初めて赤熊を担うという古河純之介さん(23)の姿があった。撮影の合間、手にするだけでずっしりと重い赤熊を操りながら自主練習を重ねていた。「所作はどうにかこうにか覚えたが、自分はまだまだ足りない。動画を見返しながら確実に身に付けたい」と意気込んでいた。

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