2022年1月22日付

LINEで送る
Pocket

わら1本からお金持ちに。「わらしべ長者」は子どものころ、特に気に入っていた昔話の一つだ。貧しい若者が 物々交換で財を成すサクセスストーリー。子どもながら物の価値について考えを巡らせた記憶がある▼物の価値は人それぞれだ。インターネットのオークションサイトをのぞけば、「こんな物売れるの」と思える品物がまさかの高額落札。一定数のマニアに支えられ、市場が成り立っているようだ▼全国のご当地マンホールのふたを紹介する「マンホールカード」もその一つ。下水道への理解と関心を深めてもらう狙いで自治体が発行し、希望者に無料で配っている。駒ケ根市では今月15日の配布開始から2日間で100枚以上を配布。「予想以上の反応」と驚かせたが、数日後にはオークションサイトに出品され、関係者を落胆させた▼インターネットの普及に伴い、希少価値の高い商品を不当に高い金額で販売する行為が横行している。買い占めや高値転売を続ける「転売屋」の存在。転売自体に違法性はないものの、必要とする人が適正価格で入手する機会が失われている。もはや「商魂たくましい」と看過できない問題だ▼「わらしべ長者」で貧しい若者を金持ちに導いたのは観音様のお告げであり、若者の私利私欲ではなかった。なすべきことを信じて続け、他人を思いやってこその致富。正直者が報われる世の中であることを願いたい。

おすすめ情報

PAGE TOP