諏訪湖ワカサギ漁と釣り規制 遊漁、観光に配慮

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「涙をのんで我慢し、希望の春を待ちたい」。諏訪湖のワカサギ大量死を受け、今季の漁と釣りの対応を決めた4日の連絡会議。投網の休漁で痛手を受ける川魚店の代表はこう語り、資源保護によって来春の採卵が成功し“魚(うお)多し”の諏訪湖になることを強く望んだ。一方、釣果の制限などはありながら、週5日認められたワカサギ釣り。釣舟関係者は「厳しすぎると客離れが起き、来年以降にも影響が出る。遊漁、観光に配慮していただいた」と感謝の言葉を口にした。

漁協によると、投網漁をするのは約30人。9月上旬には投網による試験取りに参加してもらった。その結果を踏まえ、休漁方針を伝えた説明会の場では反論は出なかったというが、役員の1人は「(漁による)収入がなくなるのは痛い。だが、来年、再来年を考えて我慢を決め、言葉を控えたと思う」と察した。

諏訪湖では昨季、その前の年の採卵不振もあってワカサギ釣りの自主規制が厳しく設定された。釣り事情に詳しい日本釣振興会県支部の真島茂支部長によると、諏訪湖の売りは「数釣り」だが、厳しい自主規制によって「魚がいない」「釣れない」との風評が広がり、客足が他の湖に流れたという。

「今回の問題で『ワカサギ全滅』との一部報道があったことで、お客さんに敬遠され予約の入りが悪かった」。諏訪湖釣舟組合の中沢滋組合長が明かす。ワカサギ釣りはこれから12月にかけてが最盛期だ。「もう少し厳しい規制内容を覚悟していたのでありがたい。例年よりお客さんが減るのは仕方ないが、1人でも多くが来ていただけるよう努力する」と誓った。

諏訪湖では過去に例がなかったワカサギ大量死。「われわれが種をまく(卵を放流する)が、諏訪湖という畑が悲鳴を上げている」「来年にも起こりうる。そうなれば死活問題。こんなに危機感を抱いたのは初めてだ」。連絡会議では、原因究明と再発防止に向けた取り組みを求める声も相次いだ。

県諏訪地方事務所の浅井秋彦所長は「今回の原因については解明されていない部分もあるが、貧酸素は影響していると思う」と説明。「貧酸素の対策事例は全国的にも少ないが、皆さんの意見をしっかりと受け止め、対応を真剣に考えていきたい」と語った。

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