1946年創刊 俳句雑誌「みすゞ」800号

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800号の「みすゞ」と記念大会で配る随筆集を手にする城取さん

800号の「みすゞ」と記念大会で配る随筆集を手にする城取さん

月刊俳句雑誌「みすゞ」が5日発行の第71巻10月号で、通巻800号となった。1946年4月に創刊し、俳諧分野で伊那谷の文化発展に寄与して70年。発行するみすゞ俳句会の3代目主宰、城取信平さん(86)=伊那市西箕輪=は「800号は一つの通過点。これからは若い人たちに入ってもらえるように、現代の俳句をつくろう―と呼び掛けてみたい」と話す。

「みすゞ」は旧美篶村(現伊那市美篶)の美篶小学校長だった柄山石愛氏を創設発起人に、旧制伊那中学校(現伊那北高校)の教諭で俳人の中村六花氏が主宰者となって創刊した。みすゞ俳句会が月1回発行する機関誌で、今も主宰を中心に会員が研修・発表をする場。初代主宰の他界後は、医師で俳人の高仲不墨子氏が2代目を務め、85年に城取さんに引き継がれている。現在の会員は約400人。投句は上伊那地方を中心に全国各地から寄せられているという。

終戦間もない頃の創刊だった。「日本はまだ行き先が見えず、復員してきた若い人たちが自暴自棄にならないよう、俳句で生きる望みを与えてあげよう―とできたのが『みすゞ』なんです」。初代主宰に誘われ、17歳で俳句会の仲間入りをした城取さんが柄山校長の思いを代弁する。

長い歴史の中では激動期、沈没期があったという。城取さんは「年に2~3冊しか発行できなかったときもあったし、もうだめかな…と思うときもあった。順調になったのは昭和40年代からで、定日にきちんと発行し続けたことで会員に信頼されたのだと思う」と振り返っている。

800号記念号はA5判、150ページ。同人や会員の投句作品、800号記念競詠作品のほか、特別寄稿、随想、評論、紀行文などを収録した。歴史をたどる会員寄稿もある。

みすゞ俳句会は16日午前10時20分から、創刊800号記念大会を駒ケ根市東町のアイパルで開き、節目を祝う。式典では会員表彰や記念競詠作品の表彰を行い、終了後は国文学者、玉城司さんの記念講演「一茶と同時代の俳人」を聴く。

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