子どもの居場所運営 コロナ禍で対策と工夫

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感染防止対策とさまざまな工夫を講じながら開所する「ひこうせん」。小学生たちが自分で検温と手指消毒をして利用している=富士見町信濃境

諏訪地方で子ども食堂や子どもの居場所を運営する民間団体の多くが、新型コロナ対策のまん延防止等重点措置が適用された以降も、対策と工夫を講じながら運営を続けている。子どもの居場所について県は、できるだけ機能を維持するよう要請。これまで感染拡大期には休止することもあったが、影響の長期化で閉塞感や家庭の経済的状況が深刻化する中、「必要とする家庭を支え、子どもの笑顔を保ちたい」と奮闘している。

NPO法人こどもの未来をかんがえる会が、富士見町信濃境で運営する「カフェ&スペースひこうせん」。平日の4日間を放課後の居場所として開放する。拭き取り消毒を入念にし、換気を実施。スタッフが見守る中、児童は自分で検温と手指消毒をして宿題や読書などを始める。

昨春の感染第4波、9月にかけての第5波では居場所を一時休止した。閉じるか、継続するか-。これまで以上に感染が急拡大する中、悩みに悩んだが継続を決めた。同法人の中島恵理代表は「仕事を休めず、閉まると、子どもが独りぼっちになってしまうとの声を聞いた。必要な子、家庭のために、子どもの笑顔を保つために最低限の機能を維持していく」と話す。

不要不急な事はやめ、おやつの提供も「お休み中」となったが、児童の1人は「心配ごとが多いけれど、ここに来るとそれが消えちゃう」。中島代表は「鎧を取って自分らしく過ごせるのが居場所。学校、家庭以外の第三の場所がいまこそ必要」とする。

茅野市のNPO法人信州協働会議は、孤立・孤食を防ごうと、市内の「かふぇ天香」で大人と子どもが一緒に夕食を味わって交流する場を設けてきた。コロナ後は一時休止したが、持ち帰り弁当の形で再開。弁当を受け渡す際の短い時間、短い会話を交わしてつながりを保っている。

毎週木曜日が持ち帰り弁当の日だが、3日からは密を回避するため、分散して受け取りにきてもらう形にする。弁当は大人500円、子どもは市の委託事業で3月まで無料で提供。「生活に本当に困っている住民、家庭が増えている」とし、支援者の協力を得て注文増に対応している。

諏訪圏域子ども応援プラットフォームの事務局を担う同協働会議の木村かほりさん=茅野市=によると、民間の居場所はボランティアに支えられているが、今回の感染力の強さや家庭事情から休まざるを得ない人も出ており、不安や迷いを抱えながらの運営という。「リスクを感じながらも民間の居場所が踏ん張っている。居場所運営はエッセンシャル・ワーク。公的支援の拡充を考えてほしい」と訴えている。

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