2022年2月12日付

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「そっかー、夢、かなったんだね。良かった」。数年前にひょんなところで再会した高校時代の元クラスメートと近況を伝え合った際にこう言って喜んでくれた。記者になりたいと熱望していた当時の自分を思い起こさせ、胸が温かくなった▼2003年春に大学を卒業。就職氷河期の真っただ中で就職活動の結果は不採用通知の連続。マスコミ業界は狭き門の一つだったと記憶している。筆記試験の難しさやグループ面接で知る同じ場に居合わせた就活生の能力の高さに「自分は向いてない」と虚無感にとらわれた。別の業種の入社試験も手当たり次第に受けたが、最後は相模原市の地域紙に拾ってもらい、長野日報に移って今がある▼就活セミナーでは「天職と適職がある」と教えられた。私にとって新聞記者が適した職業かどうかはまだ分からないが、天職だなとは感じる。専門家が素人の私相手にその現象の原理を懇切丁寧に教えてくれたり、個人の生い立ちや気恥ずかしくて人には言えない思いを語ってくれたりする。「ありがたいなあ」といつも思う▼学校の授業で夢を問い掛けられた生徒が「え、それガチ(真面目に、本気での意)で答えるの?」と聞き返していた。ガチで答えた方がいい。大人になった時、自分の夢を覚えていてくれた人がいるのはうれしいことだ▼元クラスメートも高校時代に語っていた夢をかなえ、自らの道を歩んでいる。

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