2022年2月19日付

LINEで送る
Pocket

飯島町は来年度、商業施設用地の整備に着手すると発表した。日用品を扱う店舗を誘致したい考えで、災害時でも町内で生活用品を調達できる環境を整える、危機管理面の狙いもあるという▼山に囲まれた中山間地は、災害時に孤立しやすい。飯島町のある上伊那地方南部は田切地形と呼ばれる天竜川の支流がつくる深い谷が地域を分け、主要道路も少ない。谷を渡る橋が不通になると途端に分断されてしまう。これまでも大雪の際などに流通が滞った▼コロナ禍では大都市圏への人口集中や観光頼みの地方再生のリスクが顕在化し、産業や経済でも課題が生じている。経済は回復の兆しを見せながらも、コロナの世界的な影響で木材や半導体などの不足、原油価格の高騰などで足踏みが続いている▼会議や授業、通信販売など、インターネットや新技術がこれまで以上に存在感を増している。利便性の向上や選択肢の広がりが実感できる一方、リモート会議では初対面の人となかなか打ち解けられないなど限界も感じる。デジタル化の新たな課題として、社会的孤立の深刻化も浮上してきた▼バーチャル技術が進化するほど、実体を伴う取引や人間関係への欲求も強くなるだろう。「DX元年」を打ち出す自治体もあるが、新技術をどうバランスよく取り入れるか。モノやカネ、エネルギーなどの地域内循環の在り方も、これまで以上に問われてくる気がする。

おすすめ情報

PAGE TOP