南アルプスのジオパーク認定 3市村で活動継続

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伊那市、飯田市、下伊那郡大鹿村、富士見町にまたがる「南アルプス(中央構造線エリア)ジオパーク」が2020年に行われた再認定審査で「条件付き認定」とされた問題で、4市町村の行政や観光団体などでつくる協議会の会長を務める伊那市の白鳥孝市長は18日の定例記者会見で、認定の継続を目指す方針を表明した。今秋に行われる再認定審査を受ける。一方、富士見町は「ユネスコエコパークの活動に一本化する」として協議会を退会。今後は3市村で活動を継続する。
 
再認定審査をめぐっては、事務局体制の強化などが求められ、協議会側は自治体の負担増につながると強く反発。認定継続の可否を含めて検討していた。協議会では改善の可能性を整理し、改善方法をまとめたアクションプランを策定。14日に開いた臨時総会(オンライン)で認定継続を目指すことを決めた。

協議会事務局の伊那市観光課は「この地域の生活、文化は大地の恵みから生まれたものであり、もう一度見つめ直すことで地域振興につなげたい」と説明。「ここで終われば、これまで関係者が積み上げてきた活動が無になってしまう」とも指摘した。

アクションプランでは、再認定審査で指摘された事務局体制の強化やジオパークの理念にそぐわない観光継続の問題(分杭峠)など8項目の課題に関し、おおむね1~2年以内に解決、改善を目指すとした。事務局体制については、伊那市のほか、飯田市、大鹿村の職員も名を連ね、定期的に会議を開くなど連携を強化。地域おこし協力隊の活用も図る。分杭峠については、「ゼロ磁場」の看板を撤去したり、解説の内容を検討したりする考えだ。

白鳥市長は「ジオは非常にアカデミックな取り組みに見えるが、それを上手に地域振興へつなげていくことが大事になる。ジオと生活、文化を組み合わせれば可能性は無限大にある」と指摘。認定継続に向け意欲を示した。
 
一方、富士見町は18日の町議会全員協議会で退会を報告。再認定審査で求められた事務局への職員派遣などの高い要求に「町の自治体規模では応えられない」と説明。今後はユネスコエコパークの活動に一本化した上で、ジオの取り組みを含めながら地域振興を図りたいとした。

協議会事務局によると、同町の退会により南アジオパークの面積は1084・1平方キロから1041・9平方キロに減少するが、活動の継続に支障はないとしている。

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