2016年10月09日付

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生活を送る上で欠かせない水。成人男性で1日2~3リットルを摂取しているとされ、国土交通省の「日本の水資源」によると、生活用水としては1人1日300リットル弱を消費している。2リットル入りペットボトル150本分。毎日こんなにも使っているのかと驚かされる▼先月23日に駒ケ根市で発生した水道水への灯油混入事故は、水の大切さを再認識する機会になった。注意を喚起する市の広報を受け職場の蛇口をひねってみると、鼻を突く強い臭い。直ちに使用禁止にした。水道は関係者の尽力で翌日夕方までに復旧したが、一時は人口の7割以上、2万4千人余が住む広範囲に被害が及び、中でも水を大量に使う医療機関や飲食店などへの影響は大きかったようだ▼今回、水の異変を感じた人から通報が相次いでから市が市民へ注意を呼び掛けるまで、2時間以上の時間を要した。幸い健康被害はなかったというが、知らずに水を飲んでしまったり、炊事洗濯などで使用した人も少なくない▼汚染された浄水場の取水路は、駒ケ根高原の中心部を流れる。整備当初は山野の中だったというが、現在は開発に伴い、水路沿いに宿泊や観光の施設が立ち並ぶ。浄水場に灯油混入を検知する機能は備わっていなかった▼今回の事故を教訓に、市民が誇る「安全でおいしい水」をどう守るか。住民代表である市議会もぜひ積極的に関与し、危機管理のあり方を見直してほしい。

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