国際コインデザインコンペ 佐々木さん最高賞

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国際コイン・デザイン・コンペティション2021の学生部門で「フューチャー賞」を受賞した佐々木さんと作品の図案(左が表面、右が裏面)

山梨県立宝石美術専門学校1年の佐々木三玲さん(19)=茅野市玉川=が、造幣局主催の国際コイン・デザイン・コンペティション2021で学生部門の最高賞「フューチャー賞」を受賞した。故郷の豊かな自然が未来まで続いてほしいとの願いを表と裏の二つの円形の図案で表現した。「自分の作品が選ばれるなんて信じられない。とてもうれしい」と喜んでいる。

造幣局によると、同コンペは貨幣デザインの芸術性向上を目的に24回を数える。一般と学生の2部門があり、学生部門は5カ国から502作品の応募があった。

佐々木さんは専門学校でデザインや加工技術などジュエリー全般を学んでいる。デザイン経験を積む場として専門学校の職員の勧めで初めて応募した。約1カ月かけて仕上げた作品は「故郷の存在」と命名。就職などでいつか離れる可能性のある故郷を題材に選んだ。

表のデザインは昨年8月、市内を歩いていた早朝に偶然目にした国の天然記念物「ニホンヤマネ」をはじめ、現存するかやぶき屋根の家屋に周辺の山並みなど「現在」を実体験と想像を組み合わせて表現した。

一方、裏は額入りの風景写真が飾られた部屋で本を読む年配の女性を描いた。豊かな自然が失われ、写真や本で懐かしむことしかできなくなった将来をイメージ。今と、現実になってほしくない未来を対比して環境破壊などに警鐘を鳴らした。「世界の大気汚染や自然破壊、紛争は人ごとではない。故郷は生まれ育った土地だし、落ち着く場所。自然環境がこのまま残り続けてほしい」と願う。

保育園に通う頃から絵を描くのが好きといい、図案の周縁部に記した英語の文字に陰影をつけて立体感を出すなど工夫。2Hから2Bまで4種類の鉛筆で濃淡をつけた。造幣局によると、審査員から「故郷への深い愛着が具体的な形として表れている」などと評価された。

将来の夢は宝飾デザイナーという。今回大きな賞を獲得したが、まだ通過点だと感じる。「いろんなコンテストに参加し、実力を磨きたい」と話している。

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