2022年3月7日付

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天気の状態を観察する「日和見」という言葉には、「事の成り行きをうかがって去就を決しないこと」という意味もある。周囲の状況を探りながら、有利な方に追従する態度を「日和見主義」といい、あまりいい使われ方はしない▼天候観察に話を戻すと、港で好天・順風を待つのが「日和待」で、かつては船乗りが登って日和を見る「日和山」が全国に存在した。航海や登山など〈未知の危険が前途にある行為は日和見に徹する必要がある〉と「日和見の事典」(東京堂出版)に説明があった▼天変地異に日和見の心得は欠かせないとはいえ、相手がめまぐるしく姿を変え、増殖するスピードも速いと、対応を見極めるのは難しい。新型コロナウイルス感染症が確認されてから2年が経過したのに、感染拡大の波は繰り返し訪れ、今は「第6波」の中にある▼感染力がより強いとされる「オミクロン株」が猛威を振るい、国内の感染者は先月末で累計500万人を超えた。長野県も例外ではなく、年をまたいでから新規感染者数は一気に増えた。予定していたことを取りやめたり先に延ばしたりした人も少なくないだろう▼県内全域に適用されていた新型コロナ対応の「まん延防止等重点措置」がきのうで解除され、飲食店に対する営業時間短縮要請も同時に終了した。まだ楽観視できる状況にはない。「待てば海路の日和あり」の心構えが必要かもしれない。

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